ひきこもりとは?
社会問題でもある「ひきこもり」
近年、さまざまな要因から、社会とコミュニュケーションが取れない人、意欲がわかない人などが多くなっています。
解決の糸口は?かなり突っ込んで調べてみました。
実体験も掲載しています。
項目
ひきこもりとは?
「ひきこもり」とは、生物学的要因(精神疾患や発達の遅れなど)、心理的要因(ストレスや精神的ショック)、社会的要因(会社や私生活における人間関係など)など様々な要因が重なり合って、社会的活動(学校や仕事など公の場所)に参加できない状態が続いている。
自宅以外の生活が、長期(6ヶ月以上)に渡り失われ、自宅にひきこもってしまう状態のことです。
時々買い物に出かけることもある場合でも「ひきこもり」に含めると厚生労働省では定義されています。
「ひきこもる」ことは、ストレスから自分自身を守る一つの手段とも言えます。
だから、「ひきこもる」ことも必要な時もあるのです。
ところが、長く続くことで、日常生活のリズムが乱れ、心身のバランスも崩れ、やがてそんな自分に対し、挫折感や孤独感を強めてしまいます。
よって、外に出るのがますます億劫になり「ひきこもり」の状態になってしまうのです。
家族との交流がなく自室からも出てこない、または、家族とは交流があっても、家から出ることができない。
人間関係(友達や知人など)や周囲の環境にも適応できなくなってしまうのです。
ひきこもり 原因
「ひきこもり」の原因は、主に、性格や病気、虐めや家族関係などが、いろいろ関係し合って起きるもので、一つだけが原因とは決められないとされています。
一番影響が大きいのは、「親」の存在です。
例えば、親から虐待にあっている子供さんが学校で虐めを受けてしまう場合もあります。
親が子供に対する接し方や関わり方がうまく言ってないと、学校でもトラブルにあい「ひきこもり」の原因になると言われています。
さらに、学校や会社の環境が悪いと、心も歪みどんどん心の傷も大きくなってしまいます。
「ひきこもり」の人や家族のための相談窓口を利用しましょう!
平成21年度から、ひきこもり対策推進事業を創設しています。
各都道府県などに「ひきこもりに特化した相談窓口」として、「ひきこもり地域支援センター」を整備してあります。
少しでも前向きな考えができれば、脱出まで一歩前進できます!
「誰かに話を聞いてもらいたい」「誰かと話をしたい」と感じた時は、身近な相談窓口にご相談して下さい。
人との出会いが一歩踏み出すきっかけになるかも知れません。
本人にとっては、家族が社会との唯一の接点である場合が多いのです。
「自分はダメな人間だ!」と否定的な考えになることはやめましょう。
不登校の人を支援する、NPOが就業支援を利用し、パソコン操作などの働くためのスキルトレーニングなどもあります。
また、地域清掃や施設などでボランティア活動を通して、人との関係の作り方を学ぶことも、脱出のきっかけになるかもしれません。
「ひきこもり」の対処法には、家族の協力も必要です!
生活のリズムが乱れてしまい、昼と夜が逆転してしまします。
本人は、家族が自分のことで悩み辛い思いをしていることを、誰よりも本人が一番分かっています。
家族も状態をしっかり理解して、受け入れることが大切です。
「ひきこもり」に慣れると、家庭内でも家族と顔を合わせない方が楽になってしまいがちなので注意が必要です。
食生活や寝る時間など規則正しい生活を目指して、少しずつ自分のペースで自分の生活パターンを作るようにすることも大切な対処法です。
本人から、挨拶などの返事が返ってこなくても、「おはよう!」「おやすみ!」など、毎日かけ声をかけることも重要です。
時には、カウンセリングを受けて心の病気に対して薬を処方して頂き、解決に近づけることも一案です。
「ひきこもり」になりやすい子供達において共通している理由!
家族から、否定ばかり受け続けることで、自分に自信がなくなり、自分を「ダメな人間だ!」と思い込んでしまう。
生まれつき感受性が強くて、他人の考えを察してしまうことで、周囲に「自分が受け入れてもらえない」と考え込んでしまう。
家庭内でのプライドが高く、外で他人に合わせることが許せないと感じてしまう。
「ひきこもり」から、脱出するために、幾つかの小さな目標を決めましょう。
1.一つ目は近くのスーパーへ出かける。
2.一つ目がクリアしたら、次は図書館に出かける。
3.二つ目がクリアしたら、三つ目の目標に挑戦する。
焦らずゆっくり一歩ずつ!小さな一歩でも、脱出につながります。
失敗してもいいのです!失敗を恐れず、希望を捨てずに少しずつ前に進みましょう。
お子さんの心の中は、焦りや不安がいっぱいです。
家族が協力して、「抜け出したい!」と言う気持ちになるような、家庭環境を作りましょう。
お子供さんを焦って追いつめないように、長い目で見てくことが大切です。
社会的ひきこもり 原因と対処法
「社会的ひきこもり」とは、思春期、青年期に現れ、自宅に6ヶ月以上家の中にひきこもってしまい、社会的活動(学校や仕事など公の場所)に参加できない状態のことです。
「社会的ひきこもり」になぜなるの?
不登校や職場での辛い経験、進路に失敗したなど、いろいろな原因が重なっている場合が多いと言われています。
目標を見失ったり、対人関係が億劫になる。
原因が、特定できない場合もある。
健康な人でも、一時的になることもある。
精神疾患(うつ病など)によって起こることもある。
きっかけになる特定の相手の人も分からないこともある。
「社会的ひきこもり」の状態とは?
病気や障害が原因でなく、何らかの原因で、元気や自信が失われてしまう状態のことです。
そのためには、元気を取り戻し、自分に自信をつけて、社会的経験を徐々に増やしていくようにすることが大切です。
元気がない理由
元気がない背景には、心の病気や精神的不安が考えられます。
お薬の力を借りて、気持ちや心を安定させることで元気が取り戻せる場合もあります。
自信がない理由
会社や学校などで虐めや挫折を体験したことが、理由になる場合があります。
小さな失敗を何度も繰り返すことから、だんだん自分に自信をなくしたり、対人関係が苦手なことから自信がなくなってしまう。
社会経験や生活経験が少ないことが理由
内向的で、社会的経験が少ないことが理由になる場合もあります。
人間関係を築くのが苦手で、人と接する機会が少なくなることも要因の一つにあげられます。
社会的ひきこもりと精神疾患について!
精神疾患に似た症状をもたらす場合があります。
そうなると、対処方法も違ってきますので対処に注意をしなければいけません。
どちらにしても、各地域の相談機関に相談することが大切になります。
精神疾患の症状
統合失調症(経過が「社会的ひきこもり」と似ています。)
成績も下がり始め、徐々に無口になってしまう。
部屋にこもりがちになる。
疲れやすく、無気力でごろごろ状態が続く。
うつ病(身体症状を伴う)
憂鬱な気分になる
意欲の減退
集中力の低下
自分自身に対する感情にも批判的
食欲不振
朝早く目が覚めるが起き上がれない
強迫性障害(強迫観念)
自分や他人を、傷つけてしまうかもしれない!
汚れやばい菌に関する異常な心配
例えば、「自分の手は汚れているのではないか?」と繰り返し頭に残るため、過剰に手を洗ってしまいます。
摂食障害
体重の減少に対して強いこだわりを持ち、その結果に拒食や過食、嘔吐などを繰り返してしまう。
自分に対して自信が持てなくなり、対人関係で困難な状態に陥ることもあります。
家族がどう対処するといいの?
コツは、「励まし」より「ありのままの本人を認める!!」ことです。
本人が元気や自信をなくしている状態、学校や仕事などの社会的交流が少ない」状態であるため、元気や自信を取り戻してあげなければいけません。
元気や自信をなくしたままでは、いつまでも外出や学校、就職活動など新しいことに一歩前進できません。
では、どのように改善していくか?
本人が、「ありのままの自分」を認めて、自分らしく生きていくには、家族も「ありのままの自分」を認めてあげる存在となる必要があります。
本人も自信を取り戻すきっかけになるのではないでしょうか。
言葉のかけ方にも注意!
「なんで、こんなこともできないの?」「なんで、そんなになちゃったの?」とか本人を追い込む言葉は、ますます自信を失わせることになりかねません。
家族で応援できることはどんなこと?
家族も「元気」と「交流(スキンシップ)」 が必要!
家族は、毎日子供の行動を見守っています。少しの子供の変化にも、 状況に応じて親は喜んだり、心配したり振り回されてしまいます。
でも、いつしかそんな緊張した毎日に疲れてしまうこともあります。
このような苦しい状況を相談したくても、家庭内の事情を誰かに相談するということは勇気がいることです。
相談する相手も見つからないまま、やがて家族も周りから孤独化してしまうケースが良くあります。
親戚や近隣の人に相談するより、専門家の人に話を聞いて頂くことで、専門的な答えも頂けるので安心感もあります。
安心して話せる場所を見つけることで、孤独感を和らげていくことも大切な一つです。
「ひきこもり」体験談
これは、私の妹親子の「ひきこもり」の体験談です!
脱出ができたのは、教師になったばかりの担任の先生でした!
母と娘の二人三脚+学校の先生方の助け=「ひきこもり」脱出劇です!
私の妹の娘が、高校の2学期に入った頃でした。部活と往復2時間の通学のストレスで、「ひきこもり」になりました。
部活と通学のストレスがピークに達した時、突然登校拒否になりました。
毎日仕事で忙しい妹は、そんな娘の気持ちに一つも気付いてやれず、毎朝最寄りの駅まで送ってきました。
ですが娘は、電車には乗らず一日中、駅のベンチに座っていたそうです。
ある日、学校の先生からの知らせで、学校に行っていないことが分かり、子供をきつく叱りました。
そのストレスが体にも現れるようになり、酷い下痢が一週間続きました。
次の一週間は便秘になり、その繰り返しがずっと続き、状況はさらに悪化しました。
妹は学校の担任の先生と保健の先生に相談して、心の病気と言うことが分かり、診療内科へ連れて行くことになりました。
欠席日数が多くなるにつれ、落第という文字が頭から離れず焦るばかりで、その気持ちが娘にも分かり、症状が悪化するばかりでした。
幸いにも、とても親身に考えて下さった担任の先生から、「学校に来て保健室にいるだけでもいいからいつでもおいで!先生はいつでも待っているからね!」と励ましの連絡を繰り返し下さったのです。
娘の気持ちが少し落ち着いた頃、妹は娘を車で学校まで送っていったのです。
ところが、全く教室は入れません、保健室に入るのが精一杯でした。
妹は無事に卒業できるようにと頑張って、会社に行く前に往復2時間かけて高校まで送っていったのです。
全教科の先生方のご配慮でテストを別室で受けるなどして、ギリギリの欠席日数でしたが、無事に卒業だけはできました。
妹は、「あの担任先生でなければ、きっと卒業などできなかったし、私自身も乗り越えられなかったと思う。と言っていました。
近くにいる人の助けが絶対に必要だ。
本人一人では絶対乗り越えられなかったと思う。
助けて下さった学校の先生方に深く感謝しておりました。
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