水墨画のハジメ。初心者でも竹が描ける!
黒一色で描かれて、もともとは禅の思想を表現していたと言われている水墨画。
やってみたいけど敷居が高く感じられますね。そんな初心者のために「竹」の描き方と道具選びをまとめてみました。
水墨画を見ていると、何故か背筋が伸びて心に静寂を感じる私達、やはり日本人ですね。
簡単そうに見えても、結構奥深い水墨画の描き方を修得するのは難しそうに思えます。
でも、回を重ねるごとに上手になっていくので、安心して基本から始めてみましょう。
初心者のための水墨画の描き方の基本
水墨画は基本的に、黒だけで描かれるものですから、油絵や水彩画と違って対象物の遠近や立体感を表現することは難しいものです。
そこで、墨をぼかしたり、筆でかすれさせるなどの技法が必要になってきます。
そのためにはまず、筆は全部ほぐしてから使います。
水に浸してからティッシュ等で拭き取ってから墨につけます。
最初は練習ですので、高価な水墨画用紙は使わずに、半紙などを利用するといいですね。
次に基本の描き方の練習に入ります。
絵皿に墨を入れて筆に含ませて、半紙に太く横一本線を描きましょう。
この時筆を横に寝かせるようにして描きます。
何度も練習して、同じような太い線が描けるようになったら、次は筆を立てて、筆先だけで細い線を描く練習です。
この太い線と細い線が水墨画の基本の描き方で、あとはぼかしを入れたり、にじみを出したりして対象物を表現します。
水墨画の道具
水彩画を描くための必需品です。
まず、水墨画用の筆(太め)、硯、墨、絵皿、筆洗い、水墨画用紙があれば十分です。
上達してきたら、好みで青の墨やご来光を入れるための赤の顔料などを足すと、また違った楽しみ方ができます。
以上は自宅で水墨画を楽しむときの道具です。
外出先で風景などを水墨画で描くとには、ハンディな筆ペンの利用もお勧めです。
通常、筆ペンは濃墨ですので、中墨や薄墨が必要なときには濃墨インクを水で薄めたものを水ペンに入れれば代用できて短時間でパパっと描く時には便利です。
水墨画で「竹」を描く
基本の水墨画の描き方の習得が済んで、道具も揃ったところで、おまちかねの「竹」を描いてみましょう。
まずは、グラデーションの準備です。
ぼかしやにじみを作るには絵皿に墨をいれて、筆の先から半分くらいまで濃い墨をつけます。
残った筆の上半分には、水で薄めた絵皿の墨を含ませてグラデーションを作り、その筆で描いていきます。
紙の上に筆を横に倒して紙の丈夫に向けて描き、途中、竹の節を表すために一旦筆を止めます。
また、同じことを繰り返しますが、動きを出すために少し曲線をつけてから筆を止めます。
こうして、2本の竹を描き、その節目に線を入れて、節であることを強調します。
葉っぱを描きます。
筆の穂先を整えて、立てたまま紙に下ろし、筆を少し横に倒して、葉の形がかけたらサッと引き上げます。
葉っぱも同じ濃さで描くのではなく、濃淡を考えながら描いていきます。
枝も竹と同じように筆を一旦止めたりしながら描いていくと動きがでます。
以上は、基本的な初心者向けの水墨画の描き方ですが、これ以外にも表現を豊かにするためにいろいろな技法があります。
「順筆」、竹の幹を描く時に用いた技法の「逆筆」、葉を描くときなどに用いられる「蔵鋒」と「露鋒」。
幅の広い線を一筆で濃淡をつけて描く「付け立て法」と輪郭を細い線で縁取る「鉤勒法」。
墨をたっぷりと筆に含ませてみずみずしさをあらわす「潤筆」。
墨線がかすれて枯れた感じを出させるために筆の水分を拭き取ってから描く「渇筆」。
など、水墨画の世界の奥深さは知れば知るほど興味がつきません。
上達するにしたがってこのような技法を用いて、ますます表情豊かな水墨画を作成できるようにれば、人生の違った喜びを知ることにもなりますね。
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